ダイバーシティの歴史

アメリカで始まった概念

ダイバーシティというのはアメリカで始まった概念です。
当時のアメリカでは、人種差別の撤廃や、マイノリティに対しても機会を平等に与えることが徹底されました。
雇用に関しても、差別を是正するための措置や機会均等をすることを義務付けました。

しかし、政府がこのような活動をしたとしても、それに企業がおとなしくしたがったわけではありませんでした。
企業は積極的に差別を撤廃しようとがんばっていたわけではなく、あくまでも訴訟を回避するための防御策として、最低限の差別撤廃や機会平等に努めていただけでした。
その後、80年代になると、異なる人種や性別、価値観などに対して、それぞれの違いを認めようという考え方が生まれてきました。

これがダイバーシティの始まりとなったのです。
企業はそれほど乗り気ではありませんでしたが、60年代から70年代に至るまでに色々な取り組みを実施したことにより、マイノリティが徐々に力をつけてきて、80年代になるとかなりの経済的な力を有するようになったために、ダイバーシティという概念を提唱することが可能となったのです。
マイノリティにも経済力がついてくると、そのマイノリティをターゲットとして企業は商品開発やマーケティングをするようになります。

その中で、マイノリティのことをきちんと理解することが、企業の経営にとっても効果的であると実感した企業は、どんどんダイバーシティという考え方を取り入れようとしました。
その後、ダイバーシティが多くの企業の経営戦略に影響するようになりました。
その原因となったのはアメリカでは将来白人男性の割合が減少して、黒人や老人、女性などの割合が増えてくるという報告がされたからです。

ダイバーシティのこれから

なんと、1987年の報告によると、21世紀の半ば頃にはアメリカではむしろ白人男性がマイノリティとなってしまうというデータが出たのです。
こうなってしまうと、アメリカの企業が成長していく上ではダイバーシティの考え方を取り入れていくことは必然となります。
現在、多数派と思われているような人達であっても、将来的にはマイノリティになってしまう可能性があるのです。

これは日本にとっても他人ごとではないでしょう。
現に、今の日本では高齢化が進んでおり、これからは若い男性はよりマイノリティ化していくでしょう。
女性や高齢者の存在をきちんと認めて、その人達の力を活かす方向性を考えないと、将来的に日本の経済や社会は停滞してしまうかもしれません。

これからは色々な場面でダイバーシティの考え方が重要視されることになります。
今のうちにダイバーシティについての理解を深めておき、それを普段の生活の中でも実践できるようになりましょう。