ワークスタイルの変革について

日本企業におけるワークスタイル変更の難しさ

女性の社会進出を妨げる大きな原因となっているのが慢性的な長時間労働です。
子供の学校や家庭の事情によって夜遅くまで働くことができない女性も多く、その制限があるために思うように仕事をすることができないということもあります。

そのため一律な終業時間ではなく、従業員それぞれの事情に応じた柔軟性のあるワークスタイルの実現が急務とされているわけですが、実はその試みは今始められたことではありません。

というのも1980年代あたりから「フレックスタイム制」という、自分で勤務時間を選ぶことができる制度が大手企業を中心に導入されてきたのですが、結局は定着せずに一般的な通勤方法へ変わっていったという流れがあるからです。

日本においてこうしたフレキシブルな労働時間管理はかなり幅広く行われてきたのですが、結局長続きせずにもとに戻るという例は数多く見られています。

なぜこうした変動的な制度が今ひとつ定着しないのかというと、理由は大きく「査定のしにくさ」と「自己管理の難しさ」の2つが挙げられます。

労働者全体の意識改革が必要

ワークスタイルの変化が進まない理由の一つ「査定のしにくさ」ですが、これは日本独特の給与体系であるボーナスの存在がかなり関係しています。

ボーナスは公務員や一般企業において6月(または8月)と12月の2回支給されるもので、年収の2~4倍にあたる金額が支給されるのが一般的です。

これは普段の勤務によって支払われる給与を穴埋めするための仕組みであり、有給取得数や業務成績、または上司からの評価によって額が決まります。

しかし日本企業においては成果主義という概念がうまく管理職に浸透しておらず、「いつも長時間労働してくれているから」ということが評価対象になりがちです。

フレックスタイム制や在宅勤務を行う従業員においても、実際に自分がどのように勤務をしているかを判断してもらえないことが不安に感じられるようで、上司からの査定を高くするために結局通勤を選ぶということがよくあります。

もう一つの「自己管理の難しさ」は、実際に在宅勤務をしてみて初めてわかる問題です。
会社にいるときには周囲の目もありますし、上司からの評価が気になるため真面目に業務をするという人であっても、自宅で好きな時間に仕事ができるとなると途端にモチベーションが低下するということがよくあります。

社内の成績がずば抜けて良いため特例として在宅勤務を許可したのに、その途端に全く仕事ができなくなってしまったという人も多く見られているのが実情です。

ワークスタイルの変化に対応した環境作りは、まず勤務をする一人ひとりが意識改革をしていくことが重要と言えるでしょう。

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