企業の「働き方の改革」の重要性

なぜ日本企業で長時間労働が蔓延しているのか

日本を代表する大企業の電通で20代の女性が過労死をしたという事件は世間に強い衝撃を与えました。
そうした長時間労働は一部の企業だけでなく日本中にある数多くの企業で同様の状況が起きているということも明るみになり、一気に社会的に労働環境是正への機運が高まりました。

なぜ多くの企業で慢性的な長時間残業が起こっているかというと、「人員不足」「作業の煩雑化」「慣例・習慣」などが原因です。

最初の「人員不足」は、不景気によって採用人数を減らすとその分仕事がきつくなり、仕事がきつくなると離職率が高くなり、離職率が高くなるとますます人が足りなくなるという負のスパイラルによって起こります。

今や退職マニュアルに「周りの人に相談してはいけない。相談すると先に辞められてしまい、自分が辞めにくくなる」と書かれる時代なのでかなり深刻です。

次の「作業の煩雑化」は、IT化によって作業が楽になるはずが、かえって二度手間三度手間を招くようになったり、どうせすぐ連絡や修正ができるからと行き当たりばったりで指示を変更する上司やクライアントが増えたということに起因しています。

これが悪化すると作業をわざと遅らせるために無理に残業をしたり、重要な書類や不都合な報告をギリギリまで隠しておくといったことも起こってきます。

最後の「慣例・習慣」が一番やっかいで、上司が残っているうちは先に帰れない雰囲気があったり、ボーナスの査定額を上げるためにわざと毎日夜遅くまで仕事をするといったようなことです。

こうなると仕事のための残業ではなく、残業すること自体が目的になってしまっているので、定時上がりを本人が拒否するという状態になってしまいます。

トップが断固とした改革の決意を

働き方改革をしていくとき、絶対に欠かせないのがトップの決意です。
周囲がその方がいいからという漠然とした理由でスタートした改革は、「現場の声」とは名ばかりの、新しいものを嫌う勢力にあっという間に潰されてしまいます。

人は年を重ねると次第に変化を嫌い、同じことをし続けることが一番よい(面倒がない)と思うようになってしまいます。

しかしこれから新しく優秀な人材を採用し、長く働けるよう育てていくためにはそうした古い慣習をそのままにしておくわけにはいきません。

周囲の企業がどんどん働き方改革をしていけば、自然に時代に取り残されるようになり、優秀な人材はそちらに流れていってしまうことになります。

働き方改革としては、無駄な残業を減らすということはもちろんのこと、業務フローにおけるボトルネックをなくして全員参加型の組織を作っていくことが重要になります。

コメント欄は閉じられています。